JIS A 4201:1992
/避雷設備各部の説明9〜12
■
■
■
避雷設備各部の説明9〜12
■
■
■
【雷保護システムのメニューへ戻る】
避雷設備・各部の詳細については右の索引からどうぞ
9)接続端子
10)鉄骨・鉄筋溶接用材
11)端子函
12)接地極
(9)接続端子
導体の接続・分岐・エキスパンション(伸縮)・水切などのための端子で、次のような種類があります。
1.試験用端子(接続用)
接地極の単独接地抵抗を測定する時に、導線を途中で切り離すために設ける接続端子です。導線の断面積に応じて各々大・小2種類があり、仕様として銅製(ニッケルメッキ仕上)・黄銅製(クロームメッキ仕上)とがあり、銅製のものにはソルダータイプ(半田ロー付または黄銅ロー付を施すもの)があります。また黄銅製のものは全てソルダータイプです。
2.T型端子
導線を三方向に分岐接続する場合に使用し、仕様は1.に同じです。
3.T型分岐端子
導線を三方向に分岐接続する場合に使用し、住宅・都市整備公団仕様です。
4.十字型端子
導線を四方向に分岐接続する場合に使用し、仕様は1.に同じです。
5.十字型分岐端子
導線を四方向に分岐接続する場合に使用し、端子は黄銅製(クロームメッキ仕上)銅帯はクロームメッキ仕上です。
6.水切端子(パラペット用)
屋上部パラペットにおいて導線をコンクリート躯体内に引き入れる場合の水切端子です。銅製または黄銅製接続端子と銅帯(クロームメッキ)とを使用します。
7.水切端子(接地線用)
導線を伝って地下水が建物に侵入するのを防止するために、地中梁などのコンクリート部に埋込み使用します。必要に応じて複数の端子を直列に接続して使用することもあります。材質は銅製(錫メッキ)
8.伸縮端子
避雷導体として銅帯・銅棒・銅管などを使用する場合に、気温の変化による素材の伸縮を吸収するために、コーナー部分や直線部分で約30m毎に設けます。接続端子と銅撚線(素線径1.8mm以上で30平方mm以上の断面積のもの)を使用します。なお、当社は規格以下の編組銅線を使用したものはお勧めしかねます。
9.銅・アルミ端子
外側がアルミ製、内側が銅製の端子です。アルミ笠木の接続に使用します。
10.銅管・銅棒用接続器
避雷導体として銅管・銅棒を使用した場合に使用します。
●
特記
1.接続部の電気抵抗は、接続される導体のうち、抵抗の高い方の導体自身の接続部と同長の抵抗より高くなってはならない。
2.接続部の引張強さは、接続する導体のうち、弱い方の導体の引張強さの80%以上とする。
3.異種金属相互を接続する場合は、接続部分に電気的腐食が生じないようにする。
(JIS A4201 1992.3.1.5)
(10)鉄骨・鉄筋溶接用材
突針の支持管(ポール)を避雷導体の一部として使用する場合や、建物の鉄骨・鉄筋などを避雷導体とする場合に、支持管(ポール)・鉄骨・鉄筋などと避雷導線とを接続する金具です。
●
支持管用
支持管を避雷導体(管体導体方式)として使用する場合に、支持管と導線とを接続する金具です。
●
鉄骨用
鉄骨接地や鉄骨を避雷導体として使用する場合に、柱または梁の鉄骨に電気溶接して、導線の引き出しに使用する金具です。
●
鉄筋用
鉄筋接地や鉄筋を避雷導体として使用する場合に、同一柱の主鉄筋(一般に19φ以上)2条以上にまたがって電気溶接して、導線の引き出しに使用する金具です。
●
手摺用
鉄製手摺を避雷導体の一部として使用する場合に、手摺鉄柱に電気溶接して、導線の引き出しに使用する金具です。
●
鉄板用
厚さ3.2mm以上の密閉されたタンクの鉄板や露出した鉄骨材を避雷導体として使用する場合に、電気溶接して導線の引き出しに使用する金具です。
●
特記
鉄骨・鉄筋溶接用材の取り付けにあたって、溶接・端子の接続などに特に留意し、電気的機械的に充分に接続して下さい。
(11)端子函
●
中継用端子函
避雷導線を中継・分岐する2〜6端子を内蔵した端子函で、露出用及び埋込用があり、材質はABS製・硬質ビニール製と黄銅製があります。埋込用の場合、函体はABS製・硬質ビニール製、蓋は黄銅製のものもあります。その他、特別製作でステンレス製のものもあります。
●
試験用端子函
接地抵抗測定用の端子を内蔵した端子函で、露出用及び埋込用があり、材質はABS製・硬質ビニール製と黄銅製があります。埋込用の場合、函体はABS製・硬質ビニール製、蓋は黄銅製のものもあります。その他、特別製作でステンレス製のものもあります。
●
特記
諸官庁・設計事務所の仕様により製作されていますが、その他に一般電気用接地端子盤もあります。
なお、注文の際には、型番・端子函の大きさ・用途(中継・試験用)・露出・埋込・端子数・材質などにご注意下さい。
また、地下階に試験用端子函を取り付けたり、1階部に試験用端子函を取り付ける場合でも、建物外周が鋪装されてしまうようなことが予め想定される場合には、測定用補助端子付(P・C極用)を注文しましょう。
(12)接地極
接地極は雷電流を安全に大地に放電するための重要な部材です。JIS規格に適合した接地極を選定して、確実な施工を行なう必要があります。
●
種類
一般に最もよく使用される接地極として次のような種類があります。
1.接地鋼板
厚さ1.4mm以上で片面の面積0.35平方m(600mm×600mm)以上の銅板と規定されていますが、一般には厚さ1.5mm・900mm×900mmのものが最もよく使用されています。導線と銅板の接続方法には、銅テルミット溶接・黄銅ろう付(三分岐型・直線型・JIS型)加工とあります。
2.アース棒
外径12mm以上で長さ1.5m以上の銅覆鋼棒と規定されていますが、一般には14φ×1.5mの銅覆鋼棒が最もよく使用されています。その形状には、単一式(リード付)と連結式(アース棒の直列連結が可能で、リード端子を別に付けるもの)とがありますので、用途・施工状況により選定する必要があります。
●
避雷設備と接地極との接続について
避雷導線と接地極との接続は地中での接続になるので、半田ろう付は劣化しやすいという理由から、避雷設備の場合は黄銅ろう付したものまたは銅テルミット溶接したものを使用します。
●
接地埋設標示板
接地極を埋設した場所に、その接地の種類・位置・日付・抵抗値などを明示した標示板を取り付けます。縦型・横型・大きさ・材質によって分類していますので、 仕様により選定する必要があります。また、既製品以外の特別製作品として黄銅製・アクリル板製もあります。
【ページの先頭へ戻る】
【雷保護システムのメニューへ戻る】
JIS A 4201:1992
/避雷設備各部の説明9〜12
Copyright(C) 2001-2005 AceLion Co., Ltd. All rights reserved